秋シーズン第3節。EXPO FLASH FIELDにて京都大学対近畿大学の試合が行われた。前節の京関戦でようやく取り戻した京大らしさを武器に、気持ちを一つにして戦いに挑む「激しくしつこいフットボール」の京都大学。それに対し、龍谷戦では、ライン戦で優位に立てず敗戦に泣くも、もう一度気を引き締め直し、打倒京大に燃える「攻めのフットボール」の近畿大学。お互いのプライドにかけた、負けられない大一番が始まった。

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照りつける日差しの中、京大リターンで試合開始。 自陣28ydsから始まった京大の攻撃では、京大OLが近大DLを抑え、ランもパスも好調に決まっていく。要所でスペシャルプレーを織り交ぜ、危なげなくゴール前まで攻め込むと最後はWR#88佐々木の中央のダイブで先制。PATも決まり7-0とした。 このあとは両チームともに得点はなく、第1Qが終了。静かな立ち上がりとなった。

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京大パントから始まった第2Q。京大ディフェンスは内外のランに上手く対応できず、FG圏内までゲインを許す。なんとかTDは阻止するもFGを決められ7-3に。 その直後の京大リターン。R#82白根がボールをキャッチすると味方ブロッカーの間をすり抜け一気にオープンフィールドへ。持ち前のスピードで相手を振り切りリターンTDを奪う。PATも難なく決まり14-3とした。 勢いに乗る京大は、近大オフェンスをスリーアンドアウトで抑え再び攻撃権を得ると、無駄なくゲインを重ね、最後はRB#21大上が近大陣30ydsからエンドゾーンまでボールを運びTD。PATも決め21-3。このTDで流れを確実なものとした京大は、続くディフェンスでLB#44添島がインターセプト。近大ゴール前という絶好のボールポジションで再び京大オフェンスにボールが渡る。京大はこれをきっちりとTDにつなげ、得点を28-3に。続くシリーズ、一矢報いたい近大は意地のロングパス、ランを要所で決め、第2Q終了間際にTD。得点は28-10で前半を折り返した。

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前半の興奮が冷めぬまま京大ラッシュから後半戦が始まった。今一度モメンタムを引き寄せたい京大だったが、前半の高い気温とアップテンポな試合運びもあってか、ディフェンスに疲れが見え始める。近大RBの力強いランにタックルを決めきれず、ずるずるとゲインを許すと、最後も中央をランで突破されTD。PATも決められ28-17。一方、京大オフェンスは、前半の流れをそのままに、着実にゲインを重ねる。惜しくもTDには至らなかったがFGを決め得点は31-17に。 近大オフェンスにボールが渡ったところで第3Q終了。拮抗した試合展開のまま第4Qへ。

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第4Q開始直後、LB#2河村が近大のパスをインターセプト。攻撃権は京大に移る。続く京大オフェンスは、追加点を狙い、攻めたパスを試みるが、これを近大DBがインターセプト。再び近大がボールを取り返す。このインターセプトで勢い付いた近大はランを中心に攻撃を組み立てテンポよくゲインを続ける。京大ディフェンスはまたしても近大のRBを仕留めることができず、TDを許す。逆転を狙う近大は2ポイントコンバージョンも成功させ、得点を31-24にし、モメンタムは一気に近大へ。悪い流れを止められない京大は試合終了残り1分40秒で近大にもう一本TDを許しPATも決められ、遂に逆転されてしまう。 31-32で迎えた京大のラストドライブ。これまで正確に決めてきたパスを中心に、近大陣25ydsまで攻め込む。最後は試合時間わずか2秒を残し、FGを選択。京大の運命はK#7大塚の足に委ねられた。会場全体が息を呑み見守る中、蹴られたボールは一直線にゴールポストへ。大塚のガッツポーズと京大サイドの大歓声とともに残り時間が0になる。逆転に次ぐ逆転の激戦を京大が制し、34-32で試合を終えた。